自分に勝つということ

ふざけんじゃねえ―

ある裁判記事で,このような見出しがあるのを見つけました。裁判内容はよく分からないのですが,裁判の代理人業をやっている者の一人として,当事者のこのような気持は共有していきたいと思っています。
 

ひとたび裁判になると,何が起こるかわかりません。本人は,自分が正義と信じて闘っていますが,裁判所は正義に基づいて判決文を書くわけではありません。法律に従って,判決を書くのです。法律は,正義とは違います。「悪法」という言葉がある通り,正義に反する法律もあるのです。正義に反する法律であっても,それが法律であれば,裁判所はこれを適用します。その結果,正義であるあなたが負けるということもあり得るのです。裁判とは,かくも恐ろしい場なのです。
 
納得できないことがある,だから裁判にする,こういう気持ちは分からないではないです。しかし,正義に反する判決もあり得るとするならば,判決まで争うというのは極力避けるべきように思います。
 
それは泣き寝入りではないか,と思われるかもしれません。そうではないです。納得できないことが起きたときに,確実に勝つ方法があります。それは,話合いで解決することです。世の中の勝敗は,他人が決めることではありません。闘っている本人自身が決めることです。話合いで解決できれば,それをもって自分の勝を決めることができます。
 
もちろんそれは,苦渋の決断となるでしょう。私が今まで見た限り,心から納得して,相手と和解した人は,一人もいません。しかしそれでも,裁判官という他人に勝敗を決めさせることに比べれば,納得の度合いが全然違います。私が思うに,これは,苦渋の決断に際して,自分に勝てたかどうかの違いでしょう。
 
ふざけんじゃねー。私は,依頼人のそのような気持を理解したいです。その気持ちを理解した上で,事案の状況を冷静に分析し,法的アドバイスをしつつ,本人が自分に勝つお手伝いをしたいです。それが結局は本人の利益になるし,事業者であれば信用につながるものと考えるからです。
 
これが,多摩オリエンタル法律事務所が,もっとも大切にしている事件処理方針です。

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