法律問題をAIに聞いて良いか?

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: IMG_5442.jpg最近「AIに聞いてきました」という相談者が増えてきました。けれども、その結果を聞く限り、弁護士として疑問を感じさせるAIの回答が多いです。おそらくは、相談者が、証拠の有無や相手方の反論などもふまえずにAIに質問していて、回答が一方的になっているためだと思います。そこで、法律問題をAIに質問するときには、どのようにすれば良いか、弁護士なりに考えてみました。

1 「相手方は、どのような反論をしてくると予想されますか?」
こちら側に主張があるときに、相手方がどのような反論をしてくるかは、なかなか予想しにくいものです。法律相談で弁護士が明確な回答ができないのは、この予想がなかなかできないからです。そこで、事前にAIが予想した相手方の反論を持ってきていただければ、法律相談の参考になるかもしれません。

2 「弁護士に、何を聞くのが良いと思いますか?」
そもそも法律相談では、弁護士に何をどのように聞いたらよいか分からないという人も多いのではないかと思います。そこで、事案の概要をAIに説明した上で、弁護士に対する質問項目を作ってもらうというのも良いかもしれません。法律相談の際に、見当違いな質問を用意されてくる方もいますが、それでも具体的な質問は弁護士も回答がしやすいです。見当違いな質問をされた時は、弁護士がそのように説明します。

3 「このような主張はできますか?」とは聞かない
やめた方が良いのは、AIに対して、自分の主張が正しいかどうかを聞くということです。この場合、AIが、相談者に媚びて迎合する回答をしてしまうおそれがあります。「相手方に対して損害賠償ができますか?」などの、相談者の期待が透けて見えるような質問も、避けたほうが良いのではないかと思います。

 人間は、きまぐれな生き物です。その行動を論理的に予想することはできないので、その行動次第で左右される裁判の内容を予測することはAIにはできません。これが予想できるのは、法律だけでなく、人間をも知り抜いた、人間である弁護士だけであると、自分は考えております。こういうわけで、こと法律問題については、AIの意見は素人の参考意見であるという程度にとらえた方が、無難ではないかと思います。

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