刑事弁護は被害者対応が大事

多摩オリエンタル法律事務所では刑事事件も取扱っています。そのほとんどが自白事件であり,情状弁護(刑罰を軽くするための弁護)が活動の中心となります。

何が被告人にとって良い情状となるでしょうか。反省,家族構成,本人の真面目さ,様々なものが考えられます。中でも重要なのは,被害者対応でしょう。私の経験では,本人の反省は,判決理由で取り上げてはくれますが,それで刑罰が大幅に下がるということはなさそうです。しかし,被害者対応は違います。極端な話,本人の反省が不十分であっても,被害者と示談が成立していれば,それだけで刑期が大きく短縮される印象です。
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ある刑事被告人の国外逃亡について


 日本の司法は,決して公平ではないと思う。長年弁護士をやってきて,つくづくそう思います。問題の所在を一言でいうと,裁判所が良識で判断していないということです。裁判所が重視するのは,明文の法令と先例だけで,これと少しでも事案が異なると,決して事実や権利を認めてくれません。もっともこれは,日本に限ったことではなく,どこの法治国家にもある共通の問題のようですが。
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保釈の話

 先日,裁判で実刑判決が確定した被告人が,当局の出頭要請に応じず,逃走したという事件がありました。聞けば,保釈中であったとのこと。このようなニュースが報道されると,「安易に保釈を認めるべきではない。」との世論が形成されないか,心配です。

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