セクハラとか

法律相談をしていると,「セクハラを受けました。」という相談がときどきあります。しかし,この,セクハラという言葉,内容が明確でなく,法律相談で使うには注意が必要です。
私が事務所で使っている判例秘書で検索してみると,「セクシャルハラスメント」と明言して違法判断をしたのは,金沢地方裁判所輪島支部平成6年5月26日判決でした(労働判例650号8頁)。事案を読んでみると,胸を触ろうとしたり抱きついたりで,何も「セクシャルハラスメント」と言わなくても,「強制わいせつ」などの言葉を使えば十分と思えるような事案でした。

これに対し,犯罪に至らないような性的な行為,例えば上司が異性の部下を口説く行為は,それが真摯な申入れである限り,何ら違法ではありません。酒席での猥談も,個人への執拗な攻撃になっていなければ,違法にはならないでしょう。
思うに卑怯なのは,上司がその地位を利用して異性の部下にアプローチを仕掛けることです。相手は職場の上司です。これを断ると,明日からの職場での関係がぎくしゃくしてしまいます。だから部下は,上司のアプローチを断れません。このような“上司の影響力”を利用して,部下を断れない状況に追い込んでのアプローチなので,卑怯としか言いようがないです。
最近,芸能界で,セクハラの告発が相次いでいます。男として,自分の力を女性に見せたい気持ちは分からないではないです(男はそういうバカな生き物ですから。)。しかし,女性を口説くために権力を振りかざすのは,「強制わいせつ」と何が違うのでしょうか。どちらも相手を逆らえない状況に追い込んで交際を強要する点で同じだと思っているのは,私だけでしょうか。

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