• 法律よりも大切なものがある。

    法律よりも大切なものがある。 2018-10-05
    法律を守っているのだから問題ないではないか。 そのようなことを言われることがよくあります。確かに,法律を守っていれば,裁判をして負けるリスクは極めて低くなります。しかし,法律が正義であるとは限りません。歴史上,悪法と呼ばれる法律はいくつもありました。法律を守っていれば何をしても良いのだという考え方は,間違っているように思います。 ...
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  • 管財事件・同時廃止事件の振り分けの提言

    管財事件・同時廃止事件の振り分けの提言 2018-09-07
    破産申立てにあたっては,その後,裁判所が管財人を選任するのか,しないのか,破産申立人にとっては,この点がもっとも重要と言っても良いでしょう。なぜならば,裁判所が管財人を選任すれば,破産申立人が20万円の予納金を負担しなければならなくなるからです。この管財人が選任された破産申立てを一般に「管財事件」と言います。破産に至る経緯にとくに問題がなければ,この20万円の予納金の負担は不要です。このような事件を「同時廃止事件」といいます。 ...
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  • 留置係の署員は足りているのか?

    留置係の署員は足りているのか? 2018-08-15
    大阪の警察署で,留置中の被疑者が脱走するという事件が起きました。弁護士が接見した直後の脱走というから,同じ弁護士業をしている私には他人事ではありません。 ...
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  • 多摩の歴史について

    多摩の歴史について 2018-07-06
    法律家の仕事は,証拠から真相を究明することです。歴史家も,歴史書(供述証拠)や遺物(物証)から真相を究明しようとする点で,法律家の仕事と共通するところがあります。そのためでしょうか,私は,歴史学に興味を持っていて,ときどき多摩の歴史を考察したりしています。 ...
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  • 社長に不幸があったときに弁護士に依頼するべきケースとは

    社長に不幸があったときに弁護士に依頼するべきケースとは 2018-06-07
     多摩オリエンタル法律事務所のHPで,よく読まれている記事は,会社の社長に不幸があった場合の法律問題に関するものです。ただ,この場合にどのような法律問題が生じるかは,ケース・バイ・ケースです。弁護士にその後の処理を依頼した方が良い場合もあれば,そうでない場合もあります。そこで今回は,社長に不幸があったときに弁護士に依頼するべき主な事例について,簡単に説明したいと思います。大雑把に言えば,会社の引継ぎがスムーズに行きそうな場合は,弁護士を選任する必要はないですが,少なくとも次のような場合は,速やかに弁護士に相談するべきでしょう。 ...
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  • 女性を土俵に上げて良いか否か

    女性を土俵に上げて良いか否か 2018-05-09
    女性を土俵に上げないのは女性差別という議論がされています。このような女人禁制に合理的な理由がなければ,一定の批判は免れません。そこで今回は,この問題について多少の検討をしてみたいと思います。 ...
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  • ハラスメントって何?

    ハラスメントって何? 2018-04-06
    先月は,セクハラについて書いたので,今回は,パワハラについて説明したいと思います。そもそもパワーハラスメントとは何でしょうか。厚生労働省は,「職場のパワーハラスメントとは,同じ職場で働く者に対して,職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性を背景に,業務の適正な範囲を超えて,精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」と説明しています。上司から嫌なことを言われたぐらいでは,パワハラにはなりません。 ...
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  • セクハラとか

    セクハラとか 2018-03-07
    法律相談をしていると,「セクハラを受けました。」という相談がときどきあります。しかし,この,セクハラという言葉,内容が明確でなく,法律相談で使うには注意が必要です。 私が事務所で使っている判例秘書で検索してみると,「セクシャルハラスメント」と明言して違法判断をしたのは,金沢地方裁判所輪島支部平成6年5月26日判決でした(労働判例650号8頁)。事案を読んでみると,胸を触ろうとしたり抱きついたりで,何も「セクシャルハラスメント」と言わなくても,「強制わいせつ」などの言葉を使えば十分と思えるような事案でした。 ...
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  • 倒産会社から事業を引き継ぐ場合の注意点について

    倒産会社から事業を引き継ぐ場合の注意点について 2018-02-13
    会社は赤字続きだけれども取引先には迷惑をかけられない―そう考えて,会社を破産させて取引先を別会社に引き継がせることをされる相談者が何人かいます。そして,会社の代表者もちゃっかり別会社に移籍していたりします。確かに,その事業を生き残らせる手法として,借金を背負った会社は倒産させるけれども,その事業を別会社に引き継がせるというスキームはよく見受けられます。しかし,そのやり方を間違えると,別会社も一緒に共倒れになってしまうリスクがあります。  ...
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  • 経営破綻を一人で抱え込むと大混乱になるということ―とある振袖レンタル会社のニュースから

    経営破綻を一人で抱え込むと大混乱になるということ―とある振袖レンタル会社のニュースから 2018-01-11
     成人の日に,ある振袖レンタル会社に関し,着物の着付けを依頼したのに着物が届かないなどのトラブルがニュースで報じられました。この会社に依頼してしまった人は,本当にお気の毒です。一方のニュースで,この会社は倒産状態にあるのではないか,との憶測も流れています。 成人式の日に,受けていた注文どおりに振袖を用意できなかったのは,やむを得ないことだったかもしれません。前払いで受け取っていた代金も返金できない状況だったのでしょう。しかし,倒産を手掛ける弁護士の目からすれば,もう少し穏当なやり方はなかったのでしょうか。夜逃げみたいなやり方で事業を閉鎖し,何の説明もしないで現場に大混乱をもたらしてしまったというのは,残念で仕方ありません。  ...
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