民法改正・婚姻費用および養育費について

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: IMG_5149-rotated.jpegこのほど、離婚後の子どもの養育費について大きな民法改正がありました。その改正後の養育費の制度が4月1日から施行となっておりますので、ここで簡単に解説します。
1 一定額までは調停・審判なくして強制執行が可能
今回の法改正で抜本的に変わったものは何かと言えば、養育費については、調停・審判なくして一定額まで強制執行が可能になったということでしょう。
事前に養育費の取り決めがなくても、原則として子ども1人あたり月額2万円までであれば、調停・審判なくして相手方の財産を差し押さえることが可能となります。ただし、相手方は、支払能力を欠く場合は、その全部または一部の支払いを拒むことができるともされています。
事前の養育費の取り決めがある場合でも、これまでは調停ないし審判を経なければ相手方の財産を差し押さえることができませんでした。けれども、今回の法改正では、調停や審判を経なくても、事前の養育費の取り決めがあれば、最大、子ども1人あたり月額8万円まで、相手方の財産を差し押さえることができます。
2 離婚した日からの養育費が請求可能
これまでは、調停ないし審判を申し立てても、その調停ないし審判を申し立てた日が属する月から、養育費の回収が可能でした。離婚時からの養育費を請求するためには、訴訟提起をしなければならず、手続きが迂遠でした。
これに対して改正法では、子ども1人あたり月額2万円までであれば、離婚した日からの暫定的な養育費の支払いを請求できるようになりました。
3 婚姻費用のうち、養育費に相当する部分については強制執行可能
離婚前であれば、相手方に婚姻費用の分担を請求することが可能です。婚姻費用のうち、養育費に相当する部分については、上記の養育費の場合と同様に、強制執行が可能なようです。
4 今後の養育費請求のあり方について
このように大きな法改正があったので、今後の養育費請求は大きく変わっていくものと予想されます。これまでは、「とにかく早く養育費請求の調停を申し立てる」ということでしたが、今後は、「養育費請求の調停を急ぐのは当然として、同時に、暫定的な養育費をもって相手方の財産を差し押さえるべきか検討する」といったことも重要ではないかと思います。
養育費に関する法改正は、施行されたばかりです。養育費の問題についてお困りでしたら、ぜひ多摩オリエンタル法律事務所にご相談ください。

~多摩オリエンタル法律事務所~
多摩センター駅徒歩3分。夜間・休日も対応いたします。債務整理のご相談は無料です。多摩市、稲城市の方からのご相談が多い事務所です。債務整理・離婚・相続・後見等の個人事件や、売掛金回収・倒産等の法人事件の実績多数あります。

家族に内緒で債務整理はできるか?

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: IMG_4973.jpg債務整理の広告で、「家族に知られることはありません」という事務所をときどきみます。債務整理をしたところで、必ずしも家族に知られるとは限りませんが、果たしてここまで言うことができるのか、私は非常に疑問に思っています。相談内容によっては、債務整理をすることを家族に知られることを覚悟しなければならず、あるいは家族に相談しなければならないこともでてきます。こういうわけで、多摩オリエンタル法律事務所では、「家族に知られずに債務整理ができます」ということはできません。
家族が保証人になっている借金の債務整理は、それをしたことが家族に知られることを覚悟するべきです。なぜならば、債務整理をするというのは、約束どおりの返済ができなくなったということであり、債権者はそのような場合に備えて保証人を立てるよう求めているからです。つまり、債務整理に着手する以上は、債権者から保証人に連絡がいくことを覚悟するべきです。
自己破産をする場合は、一般論として、配偶者に自己破産する旨を事前に相談しておくべきです。なぜならば、自己破産をする場合には、債務者の家計の状況を報告しなければならず、その際に配偶者の収入状況や、場合によっては資産状況に関する資料を提出しなければならないからです。ただし、中には配偶者に暴力傾向があるなどして、自己破産の相談が気安くできない場合もありましょう。そのような特殊事情がある場合は、自己破産を依頼した弁護士に、その旨を、きちんと説明しておきましょう。
任意整理をする場合は、そのような家計の状況を詳細に説明する必要もないので、必ずしも家族に相談することもないかもしれません。けれども、任意整理は、その負債を時間をかけて分割して支払うというものですから、どうしても「家族の理解」が必要となることがあります。そこで、「家族に知られずに」任意整理できるのは、例えば実家暮らしで、その収入のほとんどを自分で自由に使えるというようなケースなど、十分な収入がある場合に限られるように感じます。
家族としても、身内が借金に苦しんでいるというのは心苦しいもので、相談すれば何か手助けしてくれるところもありましょう。こういうわけで、多摩オリエンタル法律事務所では、債務整理をする場合には、事前に家族に相談されてから弁護士に相談されることを推奨しております。

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生成AIで弁護士を探す方法

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 316067ed611cb9c95dc0410ba2edc3b6-2-1024x768.jpg近頃、生成AIがめまぐるしい勢いで発展しています。そこで生成AIに「弁護士の探し方を教えて」と質問してみました。
すると、最初に提案されたのが日弁連や法テラスの紹介でした。弁護士会から弁護士の紹介を受けるならば法律相談センターを紹介するべきですし、法テラスは利用に資力要件があるので必ずしも一般論として「法テラスに問い合わせる」ということは言えないと思います。そういう意味で、生成AIに「弁護士の探し方を教えて」と質問するのは、あまりうまくいかないようです。
もしも弁護士に相談したい案件があるならば、端的に「弁護士を教えて」というように質問すれば良いと思います。
ただし、「弁護士を教えて」というだけでは、どのような弁護士が紹介されるか分かりません。そこで、本当に弁護士を探しているのであれば、どの地域で弁護士を探すのか、どのような分野で弁護士を探すのか、具体的に生成AIに質問するのが良いと思います。例えば、次のような質問をしてみてはいかがでしょうか。

「多摩市で債務整理に強い弁護士を教えて」

これで紹介された弁護士を見たら、すべて多摩市内の法律事務所が紹介されました。
実は、数か月前に似たような質問をしたところ、多摩市内に事務所を置いていない法律事務所が紹介されたり、架空の法律事務所が紹介されたりと、かなり厳しい回答が出てきました。わずか数か月でここまで回答が進歩するとは、驚きです。

こういうわけで、弁護士を探すときには、

「●●市で●●という分野に強い弁護士を教えて」

という質問を生成AIにすると良いでしょう。
もっとも、多摩市で弁護士をお探しの場合、多摩オリエンタル法律事務所にお問合せいただきたいところですが(笑)。

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相続問題で弁護士に依頼した方が良いケースとは?

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: IMG_4743-rotated.jpg相続人が何人かいると、それだけで手続きが面倒になるのが相続です。相続人間できちんとした話合いができるのであれば、あえてその遺産分割を弁護士に依頼する必要までは無いでしょう。けれども、次のような場合は、早めに弁護士に相談した方が良さそうです。

1 弁護士に依頼した方が良いケース・その1 法定相続分では納得しない相続人がいる
相続人全員が、それでも良いと思えるのであれば、あえて弁護士に遺産分割協議の依頼をする必要はありません。けれども、それで納得できない相続人がいる限り、遺産分割協議が成立する見込みはありません。このような場合は裁判所に遺産分割調停を申し立てるべきであり、弁護士に依頼した方が良いです。

2 弁護士に依頼した方が良いケース・その2 遺産である不動産が売却できない
不動産が売却できない事情はさまざまあるかと思います。不動産を売却できさえすれば、代金を相続人で分け合うだけですから、その遺産分割に難しいことはありません。けれども、何等かの事情で不動産を売却できないときは、別の方法でこれを分割することを考えなければなりません。その分割方法で遺産分割協議が紛糾するケースが多いので、このような場合は思い切って弁護士に依頼した方が良いと思います。

3 弁護士に依頼した方が良いケース・その3 そもそも遺産分割協議に応じてこない相続人がいる
相続は、遺言書でもない限り、相続人全員の同意がなければ手続きを進めることができません。この場合は、裁判所に遺産分割調停等を申し立てなければならないので、弁護士に依頼する必要があります。

このほか、弁護士に依頼するケースはさまざまあります。多摩オリエンタル法律事務所は、相続の相談を多数取扱っておりますので、お困りごとがあればお気軽にご相談ください。

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年末年始の業務のお知らせ

当事務所は誠に勝手ながら12月26日(金)正午から1月4日(日)までお休みをいただきます。
新年は1月5日(月)から通常業務を開始いたします。

皆様にはご不便をおかけいたしますが、何卒ご容赦のほどお願い申し上げます。

交渉に弁護士を入れるべきか否か?の相談も受け付けてます

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: IMG_4623.jpgたまに、「自分の代わりに相手方と交渉してほしい」という相談を受けることがあります。実は、弁護士から見ると、このような相談は、意外と厄介です。
交渉当事者同士が、直接、顔を合わせない方が良いというのもあろうかと思います。例えば別居するぐらい仲が悪くなってしまった夫婦、親族間の関係が破綻してしまった間での遺産分割協議、犯罪被害者と加害者との間の示談交渉といったものは、下手に交渉すれば、かえって関係がこじれる可能性があるので、弁護士を入れて交渉した方が無難なケースがあります。もっとも、本人同士で話し合う余地があるのであれば、弁護士を入れずに交渉した方が、はるかに良い結果が出るのではないかと思います。
これが、例えば相手方に100万円の損害賠償請求をしたいということであれば、弁護士がする交渉は「100万円をお支払いください。2週間以内に支払いがないときは、裁判所に訴えます」というものになります。ここで、依頼人に、訴えを提起する意思まで無いときは、「100万円をお支払いください」としか言えません。本人がその意思もないのに「裁判所に訴えます」というのは、状況によっては「詐欺」になりかねないからです。
そこで「100万円をお支払いください」とだけ言って、払ってくれれば、それで良いです。けれども、自分がこれまで多く手掛けた経験から、「弁護士に言われたから支払うことにしました」という相手方はほとんどおりません。むしろ、「弁護士に言われたから、自分も弁護士に相談しました」というケースが多くあり、そうなるとこちらは足元を見られます。こうなっても「裁判所に訴えます」という言葉を言えないと、交渉をズルズルと引き延ばされることになり、「交渉」というだけで事を進めようとすると、延々と100万円を支払ってもらえない状況が続くということにもなりかねないのです。
もちろん、「100万円をお支払いください。支払っていただけましたら~」ということで交渉が可能となる場合があります。「支払っていただけましたら~」というのは、100万円を支払ってもらう代わりに、こちらが相手にとって「うまみのある」ものを提供することです。相手はおそらく話合いに応じてくると思います。けれども、そういう場合に、果たして弁護士を入れて交渉する意味がどれだけあるでしょうか?むしろ、交渉は本人同士で行わせ、弁護士は表に立たずに示談書作成のアドバイス等にとどめておくというのが無難だと思います。
弁護士の利用の仕方は、ケースバイケースです。その交渉について弁護士を選任する必要があるかどうか、判断に迷われましたら、お気軽に多摩オリエンタル法律事務所にご相談ください。相談料は30分4400円ですが、相談するだけであれば、交渉がダメになってしまうリスクはまったくありません。

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個人破産の弁護士費用の相場

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: IMG_4467-rotated.jpg多摩オリエンタル法律事務所は、個人法人を問わず、債務整理案件に注力しています。そうすると「依頼していた事務所へ着手金が払えなくなった」と相談される個人様がときどきいらっしゃいます。聞けば、着手金を分割払いにしていて、これが払えなくなったとのこと。弁護士も慈善事業をしているわけではないので、債務整理案件といえどもその事務の依頼を受けるからには、相当の着手金を請求させていただきます。けれども、世間では、債務整理に注力していると言いながら、依頼人に相当高額な着手金を請求している弁護士事務所、あるいは司法書士事務所があるようです。
債務整理案件のうち破産案件は、個人破産の場合は、30万円前後が着手金の相場ではないかと思われます。相当の資産があって、これを換価するなどの事務が多い場合は、もう少し高い着手金として、一括払いを求められるかもしれません。一方、この相場の着手金が支払えないという場合は、法テラスで弁護士費用の立替払いをしてもらえないか検討します。一定以上の収入があると、法テラスは利用できません。着手金の分割払いをお願いするのは、そのような場合です。弁護士が債務整理案件に着手し、介入通知を発すれば、債権者への返済を待ってもらえます。したがって、法テラスを利用できないほどの収入があれば、30万円前後の着手金であれば、分割払いが可能ではないかと思います。
債務整理案件に注力していながら、法テラス利用が提案できない事務所は、避けた方が良いのではないかと思います。そのような事務所は、法人破産を専門にするなどしていて、小規模な個人破産を取扱わないのかもしれません。ですから、個人の債務整理案件を依頼する場合は、ひとこと、「法テラスを利用できますか?」と聞いてみれば良いと思います。
ただし、多摩オリエンタル法律事務所では、破産案件については法テラスの利用を検討しますが、任意整理案件民事再生案件の場合は法テラスの利用を提案しておりません。なぜならば、任意整理案件民事再生案件は、債権者に返済をしていくことが前提となる手続きであって、法テラスを利用しなければならない資金繰りでは満足がいく結果は得られないからです。
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婚姻費用・養育費あれこれ

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: IMG_4294-1-rotated.jpg相手方のDVに耐えかねて、子どもを連れて別居をしたのは良いものの、子どもがまだ幼く仕事に時間を割くこともできず、生活費に困る状況となりました。そこで、相手方に、婚姻費用または養育費を請求したいところです。このような相談がよくあります。
ところが、この婚姻費用なり養育費、生活に必要な金額全額を請求できるものではないということに注意してください。婚姻費用や養育費は、こちらと相手方の収入の額「のみ」で、ほぼ形式的に決定されます。こちらの生活費にこれだけ必要という事情や、相手方にも生活があることなどは、ほとんど考慮されないのです。
例えば、自ら不倫をした相手方から婚姻費用を請求されたというように、明らかに請求する側に非がある場合はどうでしょうか。自ら不倫をするなどの大きな帰責事由がある者からの婚姻費用請求は、信義則上、許されないものとされています。ですから、その限りで、婚姻費用請求の排除や減額を主張することは可能です。けれども、養育費は子供の生活費としての性格があり、婚姻費用の額はこの子供の生活費分をふまえて決定されているところもございます。したがって、不倫をした相手方からの婚姻費用請求といっても、この不倫をした相手方が子供を養育している限り、この子供の生活費に相当する部分は排除できません。こういう結論は、子供を不当に連れ去られた側は「踏んだり蹴ったり」ではあるので、制度運用の限界線上の問題ともいえるので、もう少し議論を深めていく必要はありましょう。
婚姻費用や養育費は、これを求める調停を申し立てた月からでしか、裁判所は支払いを命じてくれない傾向にあります。配偶者と別居して、生活費にお困りの際は、お早目に多摩オリエンタル法律事務所にご相談ください。

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遺言を残す方法あれこれ

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: IMG_4222.jpg自宅の登記や銀行預金の名義書換等,相続の手続はかなり面倒くさいです。原則として,それぞれの手続ごとにすべての相続人の実印と印鑑登録証明書を取り寄せなければならず,しかも法務局や金融機関ごとに要求される資料や必要とされる遺産分割協議書等の書式(文言)が微妙に異なり,少しでもマニュアル違反があると名義書換に応じてもらえず,遺産分割協議書の作成をやり直しさせられるということも珍しくありません。そこで遺言公正証書が一通でもあれば,必要な資料や手順がかなり簡素化されます。残された家族の相続手続の手間を考えれば,遺言公正証書を作成しておくメリットはかなりあろうかと思います。
遺言公正証書を作成する際は,「遺産はすべて現金化して,これを法定相続分で分割する」という内容にしておくのが,もっともトラブルが少なくすみそうです。何か思うところがあって,特定の相続人に多く相続させたい,あるいは少なく相続させたいという場合は,遺留分に注意が必要です。例えば,2人以上の子がいる場合に,そのうちの1人にまったく相続させないという遺言書を書いてしまうと,その子が,多く相続をもらった子に対して遺留分(子の場合は法定相続分の半分)を請求することができますので,かえってトラブルを大きくしてしまう傾向がありますので,ご注意ください。
遺言は,公正証書の形式で残す必要はなく,自筆によっても可能です。けれども,自筆遺言は,書き方を誤ればそれだけで無効となってしまい,かえって相続人間に物議を与えてしまう危険が高いので,明日にも死期が迫っているような緊急の場合でもない限り,避けた方が良いように思います。
遺言は,原則として,生前に,家族「全員」に対して,その内容を明らかにしておいた方が良いと思います。秘密裡に遺言書を書いておき,これを家族の「一部」にだけ預けていると,後にほかの家族から「あの遺言書は書かされたものだ」などと言われるおそれがあります。あるいは,自分の面前で,家族間で自分の相続のあり方について話合いをさせ,その内容通りの遺言を作成するというのもあって良いと思います。遺言の内容を家族が知ると,その内容に不満をもった者が「遺言を書き換えてほしい」とお願いすることがあるかもしれません。けれども,誰も遺言の書換を強制することはできませんので,こういう要望に対しては毅然としてお断りの対応をされた方が良いと思います。高齢になると,自分がどれだけ認知能力を維持できるか不安になるもの,そういったときは,潔く成年後見等を受け入れるのも方法のひとつでしょう。認知能力に問題があるときに遺言を書かされたような場合は,その当時の認知能力を立証することにより,その遺言を無効とできる場合があります。逆に言えば,遺言を書いた当時の医師の診断書を残しておけば,後に認知能力不足による遺言無効を主張されるリスクが低くなるということです。
以上が,遺言を残す場合に気を遣った方が良いことのあらましです。具体的には,ケースバイケースの判断となります。こういうわけで,相続を意識されはじめましたら,家族がこれでもめることがないよう,ぜひ多摩オリエンタル法律事務所にご相談ください。

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「やってよいか」ではなく「やったらどうなるか」を聞くべきである

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: IMG_4102-2.jpg「これをやっていいですか?」
弁護士にこのような質問をしてくる相談者が多いです。このような質問を受けた弁護士は,それを「やってもかまわないだろう」とは思いつつ,よっぽど簡単な問題でない限り,「やって良いとは言えません」と回答するのではないでしょうか。
それが多くの場合は「やってもかまわない」と思われるにしても,状況によっては「やってはいけない」場合もあるものです。これからの状況を詳細に予測するなども困難ですので,「この場合は適法」,「この場合は違法」などと緻密に説明できるものでもありません。したがって,こうした質問については「それは状況によります」と曖昧な回答ですます弁護士も多いかと思います。
また,「誰も文句は言わない」だろうけれども,厳密に法的に考えれば「違法」という問題もあります。よくあるのは,「借主が夜逃げしてしまった。貸していた部屋に残された物を処分してよいか?」という質問です。権利者の借主が夜逃げしてしまっているので,これをしても「誰も文句は言わない」の典型例です。けれども,貸した本人に無断で部屋の残置物を貸主を処分することは,明らかに違法です。ですから,このような質問をされてしまうと,弁護士は口が裂けても「やってよい」とは回答できないのです。
自分ならば「やっていいですか?」と聞かれたら,「それをやったらどうなるか」を回答し,その上で「やるかどうか」は相談者ご本人に決めていただきます。それが違法か適法かはなかなか判断が難しいとしても,仮に違法だとした場合に,相手は何ができるようになるのか,こちらは比較的容易に判断できるものです。相手方からどれくらい損害賠償請求を受ける可能性があるのか,刑事事件にされるリスクはどれだけ高いのか,こういったことを弁護士としての経験則に基づき回答させていただいております。弁護士は,「それをやって良い」などのお墨付きは出せませんが,質問の仕方を代えれば回答できることもありますので,法律相談の際に工夫してみてはいかがでしょうか。

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