「これをやっていいですか?」
弁護士にこのような質問をしてくる相談者が多いです。このような質問を受けた弁護士は,それを「やってもかまわないだろう」とは思いつつ,よっぽど簡単な問題でない限り,「やって良いとは言えません」と回答するのではないでしょうか。
それが多くの場合は「やってもかまわない」と思われるにしても,状況によっては「やってはいけない」場合もあるものです。これからの状況を詳細に予測するなども困難ですので,「この場合は適法」,「この場合は違法」などと緻密に説明できるものでもありません。したがって,こうした質問については「それは状況によります」と曖昧な回答ですます弁護士も多いかと思います。
また,「誰も文句は言わない」だろうけれども,厳密に法的に考えれば「違法」という問題もあります。よくあるのは,「借主が夜逃げしてしまった。貸していた部屋に残された物を処分してよいか?」という質問です。権利者の借主が夜逃げしてしまっているので,これをしても「誰も文句は言わない」の典型例です。けれども,貸した本人に無断で部屋の残置物を貸主を処分することは,明らかに違法です。ですから,このような質問をされてしまうと,弁護士は口が裂けても「やってよい」とは回答できないのです。
自分ならば「やっていいですか?」と聞かれたら,「それをやったらどうなるか」を回答し,その上で「やるかどうか」は相談者ご本人に決めていただきます。それが違法か適法かはなかなか判断が難しいとしても,仮に違法だとした場合に,相手は何ができるようになるのか,こちらは比較的容易に判断できるものです。相手方からどれくらい損害賠償請求を受ける可能性があるのか,刑事事件にされるリスクはどれだけ高いのか,こういったことを弁護士としての経験則に基づき回答させていただいております。弁護士は,「それをやって良い」などのお墨付きは出せませんが,質問の仕方を代えれば回答できることもありますので,法律相談の際に工夫してみてはいかがでしょうか。
~多摩オリエンタル法律事務所~
多摩センター駅徒歩3分。夜間・休日も対応いたします。債務整理のご相談は無料です。多摩市、稲城市の方からのご相談が多い事務所です。債務整理・離婚・相続・後見等の個人事件や、売掛金回収・倒産等の法人事件の実績多数あります。


会社をそろそろ閉業したい。
相続問題の処理をお手伝いさせていただいていると,「あの相続人は長年にわたり親の介護をしていたから寄与分があるなどと主張しているが,あれぐらいの介護で寄与分だなんて言ってほしくない」との意見を言われることがあります。
離婚相談を受けていると「別居してまだ間がないから離婚はできないのではないか」と聞かれることが多々あります。離婚に必要な別居期間については先例が積みあがっているところ,多くの方は「7年」以上の別居がなければ離婚ができないと考えているようです。けれども,これまで多く離婚事件を取り扱って来た自分の肌感覚からすれば「1年」程度の別居期間で離婚ができるのではないかと思っています。これは,どういうことなのでしょうか?
借金の整理の仕方は,①債権者と借金の返済方法について話し合う任意整理の方法と,②裁判所に借金の処理をしてもらう法的整理の方法の2種類に分類できます。法的整理の典型例は自己破産ですが,「破産」という言葉が持つ印象から,「破産」よりも任意整理を希望される相談者は少なくないです。
平成30年の民法改正で,夫婦の一方が死亡した場合に,死亡した配偶者(被相続人)名義の建物で無償で居住していた他方の配偶者は,一定期間,その建物に居住し続けることができることが明文化されました(配偶者短期居住権。施行は令和2年から)。
裁判をするときは,誰もが緊張するものです。訴訟をすれば必ず勝訴するという事件でも,裁判をすれば誰かが傷つくと思うと,なかなかその決断ができないものです。それでは弁護士を立てて示談交渉を始めれば解決できるかといえば,そのような保障はまったくありません。弁護士が示談交渉を始めるときは,相手方が示談に応じなかった場合の次の手順を考えているものです。相手方に示談交渉に応じない場合の不利益を教えてやって,それぐらいならば話合いをした方が利益であると思わせて,相手方を話合いのテーブルに呼び出すのです。ここで,依頼人から,裁判は避けてやってほしいと言われると,相手方に示談交渉に応じない場合の不利益,すなわち依頼人が裁判を辞さない意向であると伝えることができません。したがって,依頼人が裁判を避けるようでは,できる話合いもできなくなってしまうという事態に陥りやすいです。そこで,少なくとも,次のような場合は裁判をすることを躊躇するべきではないと思います。
報道によれば「人手不足」などを背景に初任給の引き上げが相次いでいるのだそうです。債務整理の相談などで「給料が低い」,「仕事が決まらない」などと言われると,果たして「人手不足」というのは本当なのか,疑いたくなります。
多摩オリエンタル法律事務所では,相続に関する事件を多数取り扱ってきました。そこで,遺産分割がなかなか進まないケースの類型が見えてきたので,ご説明します。
おもに社長一人で切り盛りしている小規模な会社を想定します。そのような会社の社長が,突然死んだら,いったい,どのような事が起こるでしょうか。