弁護士の選び方・受任件数と平均処理日数

最近は,インターネットを通じて簡単に弁護士を探すことができるようになりました。ただ,インターネットのサイトを見ただけでは,どの弁護士に依頼するべきか,なかなか分からないと思います。そこで,理想の弁護士の選び方を考えてみました。


1 得意分野をチェックする
 弁護士事務所のホームページを見れば,その弁護士の得意分野がある程度分かります。一般にホームページをもっている弁護士は,自分の得意分野を一番分かりやすい形で表現するので,ホームページを見て,自分の相談したい分野が第1に掲載されている事務所に行くのが良いでしょう。ちなみに,多摩オリエンタル法律事務所では,中小企業法務をトップページに出しておりますが,離婚,債務整理,相続,労働問題といった分野も取り扱うので,これらのキーワードをトップページにちりばめております。

2 料金をどうみるか
 弁護士が増えてきて,弁護士報酬の高い事務所と低い事務所の差が出てきています。これらは,ホームページを見れば,ある程度比較が可能です。しかし,実際には,ホームページに掲載した報酬基準どおりの請求をしている事務所は少ないように思われ,多くは報酬基準よりも値引きした金額を請求しているのではないでしょうか。また,弁護士の目からすれば,報酬の高い・低いは,弁護士事務所の良し悪しを判断する指標にはなりにくいと思われます。

3 ホームページからは分からないこと
 これはホームページ上では分からないことですが,弁護士一人あたりの受任件数と事件1件あたりの平均処理時間は,弁護士の良し悪しを判断する重要な指標になるような気がします。
まず,弁護士一人あたりの受任件数は,時期によって変動がありますので,通年でどれくらいの件数を受任しているか見れば良いでしょう。弁護士の間では,一般的には,20件から30件ぐらいが適正と言われております。その事務所の個性にもよるのでしょうが,一人あたりの平均受任件数が50件を超えてしまうと,弁護士がすべての事件を適正に処理しきれなくなる可能性があります。多摩オリエンタル法律事務所では,弁護士一人で,常時だいたい30件超の事件を処理しております。

次に,事件1件あたりの平均処理時間です。多摩オリエンタル法律事務所で,これまで終了した事件の平均処理日数を計算したら,288日でした。私は,弁護士会でこのような統計をとっているかどうか見たことがなく,これが長いのか短いのか分かりません。また,事務所が受任する事件に偏りがあれば,適正な事件の平均処理日数もまた変わっていきます。例えば,民事事件で訴訟まで行うケースでは,受任から事件終了まで1年以上かかることも少なくありません。当事務所では,事務所開設前から受任していた事件で,2年にわたって訴訟をしていたものがいくつかあり,平均処理日数が増えてしまいました。それでも,債務整理案件の多い事務所で,平均処理日数が1年を超えるような事務所は,事件処理が遅いような気がします。過払い金回収が多いと,事件処理に1年以上かかることもありますが,破産の場合は受任から免責許可決定まで,だいたい半年前後です。ちなみに,当事務所の債務整理案件(過払い金請求含む。)の平均処理日数は,266日でした。

 ちなみに,弁護士一人あたりの受任件数と,事件1件あたりの平均処理時間は,弁護士事務所に直接問い合わせても,なかなか答えてくれないでしょう。内部でそのような事件管理をしている事務所自体が少ないと思います。もっとも,弁護士間の競争が激しくなっている今日,個々の弁護士がこうした指標を積極的に開示していくことも求められているのではないかとも感じます。

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