全国で、新型コロナウィルスの感染拡大傾向が続いています。報道によれば、都内感染者数の一週間平均で、8月日時点で、前週比189.3%とのことであり、これは感染爆発といってよいかもしれません。どうしてこのようなことになってしまったのでしょうか。
統計を見て気になることは、世界の感染者数の推移と、都内の感染者数の推移とをグラフで見て比較すると、その山の形が似ているように見えることです。世界的には、1月上旬頃に最初の感染者数のピーク(約86万人)がきてるようです。都内では、1月7日に2520人の感染者を数え、いわゆる第3波のピークもこの頃とみられます。世界では、次のピークが約88万人で、4月下旬から5月上旬頃にあらわれます。東京ではどうでしたでしょうか。5月8日の感染者数が1121人であり、この頃がいわゆる第4波のピークとみられます。その後、世界・日本とも感染者数が減少傾向となり、世界では6月中旬頃に底を迎えます。都内の感染者数も、6月中旬頃に底を迎え、以後はご存知のとおり急激な増加傾向です。こうした動きからすれば、都内の感染者数は海外の動向に影響を受けやすく、いわゆる水際対策の強化が一番の感染対策であるといえそうです。
次に気になるのが、都内の感染者数の増加傾向が、世界の増加傾向の上をいっているように見えることです。世界の感染者数は、現在、増加傾向にあることが顕著ですが、その数値は、未だ、今年初めのピークに届いておりません。対して、都内の数値は、7月27日に2848人を数え、第3波のピークを越えてしまったのです。これは、どういうわけでしょうか。私は、訪日者数が影響しているのではないかと予想します。日本政府観光局の統計によれば、都内第3波の頃(令和2年12月と令和3年1月)、訪日者数は、1ヵ月4万人から5万人でした。これに対し、第4波の頃の訪日者数は1万人前後でした。感染者数のピークで比較すると、世界では第4波の方が多数でしたが、都内では第3波の感染者数の方が多かったです。これは、都内に影響を及ぼした訪日者数が第3波の時の方が多かったためではないでしょうか。
それでは、今回の第5波ではどうでしょうか。今般の五輪関係で、どれだけの訪日者数があったのかは、インターネットで調べている限り、よくわかりません。直近の報道によれば、来日する選手や関係者の合計は10万人を超すとも言われています。政府は、オリンピックと感染爆発は関係ないと言っていますが、これまでの統計を見る限り、素人目ではそうは言い切れないのではないかと思います。どうでしょうか。
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